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2012年度 春の文学散歩のご報告


平成二十四年六月十日、春の文学散歩が行われました。
今回は、大宮キャンパスから徒歩十五分ほどで行ける烏丸四条五条周辺の文学ゆかりの地の散策を行いました。当日は、教授が4名、三回生が12名、一回生が4名の計20名が参加して下さいました。地下鉄烏丸線五条駅前で集合し、徒歩で各神社等に向かいました。
 一つ目は、五條天神社。またの名を、弁慶祈願の社とも呼ばれます。近年、隣に高層マンションが建てられたために境内は広くはありませんでした。ですが、すぐ近くに住宅があることで、神社がより身近なものに感じられました。


二つ目は、新玉津島神社藤原俊成紀州和歌の浦の玉津神社を勧請したことによって、建てられました。近くに俊成神社もありましたが、当日は工事中で見ることができませんでした。境内は五條天神社よりも狭いため、神社の前で写真を撮ったり看板の説明を読んだりしていました。すると近所の方から、新玉津島神社七百五〇年祭記念の時に配られたポストカードをもらいました。枚数が限定だったためもらった方は限られましたが、昭和十年六月に配られた歴史的に貴重なものと触れることができました。ここで、一回目の集合写真を撮りました。

三つ目は、夕顔の碑。五条あたりにあるとされる夕顔の家にちなんで、或る時期に建てられたものです。その周辺の地名は夕顔町で、夕顔町と書かれたバケツもありました。

 四つ目は、本覚寺。ここは当初の予定には入れていませんでしたが、時間に余裕があるということと、境内に江戸時代中期に出版で有名だった八文字屋自笑の墓があるということで、急遽境内を見学しました。



五つ目は、世継地蔵上徳寺。ここも当初の予定には入れていませんでしたが、高さ2メートル余りの石の地蔵尊があるということで、境内を見学しました。結局地蔵尊は見れませんでしたが、出生祈願の神社があることを知れました。


 六つ目は、長講堂。『平家物語』に、後白河法皇が作った過去帳に『平家物語』に出てくる重要な女性4人の名前が書きいれられているとありますが、今回は見れませんでした。しかし、境内に入ってお庭を見ることはできました。


 ここで、休憩といたしまして『五建ういろ』に入り、お抹茶とういろを食べました。一人一人ういろの味が違いましたが、皆さんおいしそうに食べていました。


 七つ目は、六波羅蜜寺。今まで見学した神社等には少なかったのですが、ここには観光客がたくさんおられました。空也上人等のたくさんの像や、平清盛の墓といった歴史的なものを見ることができました。


 最後は、六道珍皇寺閻魔大王の像や小野篁の像、迎え鐘と呼ばれる鐘等を見ました。また、住職さんに頼み、冥土に通じていると言われる井戸や非公開の掛け軸を見せてもらうことができました。



 今回の文学散歩では、大学から歩いて行ける場所にたくさんの文学ゆかりの地があることを知ってほしいことと、文化財に触れてお寺が身近なものであるということを感じてほしいことを、目標にいたしました。解散の時に皆さんの顔を伺ったところ、たくさん歩いたにも関わらず、すがすがしい笑顔をされていました。今回の文学散歩が皆さんの大学生活でのいい思い出になったのならば、幸いです。
 最後になりましたが、お忙しい中、参加してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。